触診の評価が不十分になってしまうことです。
触診ってとても大切な検査項目なんですが、何のために触診するのかって理解していない学生さんが多いです。
しっかり理解していきましょう。
姿勢との関連性を掴む
背臥位などの姿勢の評価をしていながら、筋の緊張などをきちんと把握しない学生さんが多いです。因果関係は薄いかもしれませんが(また、別の回で説明します)、
どんな姿勢になっているかを把握しながら、じゃあ筋の緊張はどうなの?
っていうと”見ていませんでした”となります。
これは別に脳血管疾患や神経疾患に限ったことではなく、整形外科疾患等における姿勢時筋緊張の影響も十分に考えられるため、浅はかに考えてはいけません。
姿勢の評価をする際にも外から見るだけで評価をメモする輩が多いです。
それでは正確な状態を把握できません。
触ってみたら、
あれ?上前腸骨棘の高さが微妙に違うな!とか
あれ?脊柱が側弯しているな!
とか分かるものです。
評価の正確性を高めるためにもきちんと触る必要があります。
また、姿勢時筋緊張っていうのは明らかに存在するものです。異常筋緊張でなくともです。
背臥位と立位・座位では筋の緊張具合って全然違うケースも多々あります。
そのため、きっちり背臥位・座位・立位などの評価項目に分けて、触診を進めましょう。
そして、姿勢評価とともに関連づけを行っていくようにしましょう。
これは誤解を与えかねないため、あらかじめ言っておきますが、予想とは違うこともたくさんあります。経験の積み重ねによって、この疾患はなんとなくこの筋の緊張は高いはずだーって考えることももちろん多いです。
その予想と違ったとしても慌てないこと。固定観念を捨てることも知識を得てからも大切です。決めつけずにいてください。
さて、話を戻しますが、例えば背臥位時の触診で大腿筋膜張筋が張っていたとしましょう。
その時の思考回路として、
大腿筋膜張筋が張っているな!
これは、外側荷重になっているのかもしれないな!
O脚かな?
殿筋群の活動性はどうだろう?触診してみよう。
左右差はどうだ?
のように歩行や立位の姿勢評価につながるかもしれないヒントになることもたくさんあります。
だから、患者さんを触診するときは、考えながら触れられるようにしましょう。
それが出来ないって?
実習前に友達同士で触診し合うんですよ。
学生同士だって、全然筋の緊張具合って違うんですよ?
じゃあ何でだろう?って考えるんですよ。質問するでしょ?
どんな生活してんだ?スポーツしてんのかな?って・・・
引き出しを広げるためには、どんどん練習し合うことです。
なんなら、教員を混ぜましょう。
そして、触診についてどんどん質問していきましょう。
私は病院に勤めていた時にはよく学生さんにやってもらっていたんですが、歩行が安定している患者さんであれば、安全面を考慮して歩行中や動作中に触診させています。
歩行の評価っていうのは、医療現場においても前時代的でどうしても理学療法士の目を使っての評価が主体です。
はやく、動画解析による客観的な歩行解析が一般化すれば、もっと理学療法士の治療改善につながると思うのですが、実現にはAIの発展とともにコスト削減が必須です。
2045年のシンギャラリティの時には実現可能になっているでしょうか?
脱線しましたが、
臨床経験を重ねた理学療法士でさえも歩行評価は千差万別です。
学生さんの場合なんか把握できないことなんて当たり前です。
だったら、歩行中にここが気になるなぁって所があったら触っちゃいましょう。
そんなに全ての部位を触診出来るわけありませんから、ある程度の臨床推論を経て触診を許可しています。
そのためには正常歩行をきっちり理解していなければ話になりません。
そのためには必ず最低限の知識を得ましょう。
私は完全に観察による歩行分析派です。
そんなに全ての部位を触診出来るわけありませんから、ある程度の臨床推論を経て触診を許可しています。
そのためには正常歩行をきっちり理解していなければ話になりません。
そのためには必ず最低限の知識を得ましょう。
私は完全に観察による歩行分析派です。
これの理解が大変なら、
これ呼んでください。
もちろん、実習指導者と患者さんに許可を得てからやって下さい。
転んだら大変ですからね。勝手にやらないこと!
動作時に触診することで、自分の今まで行ってきた評価との答え合わせにもなりますし、
もし自分の評価と対応していると思ったら自信にもなります。
触って悪いことなんてこれっぽっちもありません。
どんどん触っちゃって下さい。
客観的な評価に近づけるための大切な評価です。
そして、改善に向けた治療方針も立てやすくなります。
頑張って患者さんの評価を進めていきましょう。
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